2014年7月14日月曜日

せんがわ演劇コンクール終了

こんばんは。
青山です。

せんがわ演劇コンクールの稽古期間中の7月3日に
劇団ポニーズは3周年を迎えてました。
遊びで始めて3年経ったってこと。
3年の間に10回の公演をやった。10回目は今回の
コンクールで上演した「HIPHOP町工場」です。
結果から言うと、ポニーズは予定されていたあらゆる賞を
逃して、急遽作られた「特別賞」というものを貰いました。
グランプリ発表の直前に与えられた特別賞は、つまり君たちは
グランプリじゃないよって言われているようなものだったので、
最後までグランプリ発表のドキドキ感を味わいたかったなぁ、
というのが正直なところで、どんな顔して賞状貰ったらいいのか
わからなかったけど、なんか急遽、賞を作ってでも表彰したいと
思ってくれたんだなと、前向きに考えて苦笑いしながら賞状を貰いました。

一つ前のブログ記事に書いた窮屈感を払拭するために行った稽古が
功を奏したのか、僕らの本番は自分で言うのもなんだけど、すごく
良かったと思う。良かったっていうのは、僕らがやりたいことが
しっかりできて、それを客席と共有できたってこと。
舞台上の皆はちょうどいい具合に緊張感を持って、稽古でやってきた
ことを炸裂させていた。
勝手にやってる感が半端なかった。
それは僕が目指してるものに限りなく近いものでした。
結果発表の前に講評があって、ポニーズは、面白かった、また観たいって
言ってもらって、演出の形跡が感じられない、個性的な役者の面白さで
成立しているように見えると言われて、それは講評としてはマイナスの
評価だと思うんだけど、僕はすごく嬉しかった。
実際、ポニーズの役者が持っている面白さをどうしたらお客さんにわかって
もらえるだろう?どうやったら役者が自由に楽しんで出来るだろう?
というとこにしか拘ってないし、極端に言うと、戯曲なんて
余程ヒドくなければ、なんでもよくて、とにかく登場する人物が魅力的で
あれば舞台というのは成立すると思ってるので、とても自信になりました。
稽古場で「それ面白いです」「こうしたほうがもっと面白いです」って
伝えることで、役者が自信を持って開放的に芝居ができる、そんなふうに
信頼してもらえるようになりたい。
最終的には稽古観て、「面白い!面白い!」つって笑ってるだけで
役者が自然と自由になっていくような。
というわけで、結果は残念だったけど、僕らの目指す芝居で、お客さんから
たくさんの笑いと、たくさんの拍手を頂いて嬉しかったです。
芝居の中で「結果を出せよ、結果を!頑張ったなんてのは1円にも
なんないんだよ!」ってセリフがあるので、まぁ、喜んでばかりも
いられませんが、これからも芸術?ナニソレ?美味しいの?ってな
茶番精神で面白可笑しくやっていこうと思います。
昨日の夜、飯食いながら、また来年も挑戦しようって皆で話して解散しました。
観に来てくれた皆様、応援してくれた皆様、本当にありがとうございました。
劇団ポニーズでした。

2014年7月10日木曜日

コンクール

どうも。
風がビュンビュンです。

昨日はせんがわ演劇コンクールのテクリハでした。
テクリハというのは、照明や音響など芝居のために必要な
要素をいろいろと試すテクニカルリハーサルのこと。
6時間のリハーサル時間で様々なことを決めるわけですが、
ポニーズは特にセットと言えるようなものがないし、特に
なにも起こらない芝居なので、あっさりセッティングは終わり
昼飯を1時間食べて、2回通し稽古をしました。
ずっと稽古場で作ってきたものを舞台上でやる時に少なからず感じる
違和感というか、サンダル暮しの日常で、ハレの日に革靴を履いた
時のちょっとした窮屈感というのが、大体この初めて舞台上でやる
リハーサルで現れるものですが、例に漏れず昨日も出まして、
そうすると途端に自信がなくなるわけです。
自分たちがやってきたことが間違っていたんじゃないか?という
気持ちになる。
そういう時に必要な稽古はなんだろう?ってことをいつも考える。
俳優は出演しているので自分たちを客観的に見ることができないから、
外から見ている演出やスタッフの反応を頼りにする。
そこでいかに嘘をつかないかが演出の役割だと思う。
違和感に大小の違いはあれど、なんとなく上手くいかないって感じは
みんなが共有しているので、先日のサッカーじゃないけど、自分たちの
芝居をすれば大丈夫、なんて思考停止を促すような言葉はかけられない。
問題を問題として受け止めて、その解決方法を俳優やスタッフ含めて
考える必要があるんだけど、芝居において起こる問題って僕は一つしか
ないと思っていて、俳優が楽しめてるか楽しめてないかなんです。
とはいえ、楽しむっていうのは、これまた、ややこしい言葉で、楽しもうと
思って楽しめるもんではないんですよね。
むしろ、本当に楽しみたい時は、楽しもうと思ってはいけない。
もちろん嫌々やるって意味じゃなくて。
最初に台本をみんなで読む時というのは、ほぼ例外無く楽しい。
それは何故かというと、自分に課されているものが何もないからで、
ただ目に飛び込んでくるセリフを言う喜びだけで読んでる。
この喜びってのが重要で、つまり欲求なんです。
稽古を重ねるうちに、課されるものが増えるので、どんどん不自由に
なっていって、最初の台本を読んだ時の気持ちっていうのを忘れる。
欲求が義務感になっていく。そうなると楽しくない。
問題の解決方法は、その喜びを思い出すだけでいいわけです。
コンクール本番まで残り3日、俳優の皆が、あ、なんだ芝居って
こんなに楽しかったんだって再発見できるような稽古をして、本番に
臨みたいと思います。お楽しみに。
青山